俺は香奈枝を家に直接帰らせることはどうかと思い、俺ん家に行こうと決めた。

「香奈枝、とりあえず俺ん家に行こ?」
「うん」
「じゃあおばさんには連絡いれておくから」
「うん」

おばさんに見つけれたという旨とどういう状態だったかなどを説明して俺ん家に連れていくことにしたというのも伝えておいた。
電話をしている最中おばさんは常に「ありがとう、ごめんね」をくり返していた。

「ただいま」
「おかえりなさい!香奈枝ちゃん、初めまして翔太の母です。今お風呂沸いたから、早速入って?」
「あ、ありがとうございます…お言葉に甘えさせていただきます」

香奈枝は母さんに支えられながらゆっくりと風呂場に歩いていった。