「こちらこそ…お願いします」

俺は立ち上がっておばさんに頭を下げた。

「そんな、翔太君。頭を上げてくれるかな?」

おばさんも立ち上がって、俺の肩に手を添えた。

「おばさん?」
「ん?なぁに?」
「香奈枝のこと…好きなんです」
「うん」
「だから、守ります、俺が」
「ありがとうね、翔太君」

ふとおばさんの顔を見ると、柔らかい優しい笑顔で、俺の知っている笑顔でおばさんは俺のことを見てくれていた。