「ねぇ翔ちゃん?」

俺と香奈枝は給水塔に座った。

「何?」
「翔ちゃんの将来の夢って何?」
「将来の夢、かぁ…」
「今まで聞いたことなかったやん?」
「そうやな」

俺は頭上に広がる大空を見上げた。

「何かなりたいことないん?」
「俺は…教師になりたい」
「教師?」
「うん。教師になりたい」

2回目は自分に言い聞かせるように言った。

「良い夢だよね!応援する!」
「ありがとう」