「ちょ、翔ちゃん!これ持ってや!」
「何でお前の荷物も持たなアカンのや!」

ここは新大阪駅。
そこで俺と香奈枝は言い合いをしている。
原因は香奈枝の荷物をどっちが持つか。

「せやけど、どう考えても翔ちゃんの方が軽いやんけ!」
「そんなん知らんがな!」

しょーもないケンカやけど、俺と香奈枝の顔は少し笑顔。
こんな感じなのがまた良いんだよね。

「もうはよせんと、新幹線行ってまうで!」

こう呆れたように言ってきたのは浩平。
浩平と由梨はわざわざ見送りに来てくれた。

「浩平…ありがとうな」
「うわぁ…翔太のお礼とかきっしょ」
「黙れや」

ふと香奈枝の方を見ると、由梨と仲良さそうに話していた。