シンデレラSide.
アタシは思わず眉を寄せた。
あのくそばばぁが、部屋に呼びに行って、なかなか帰ってこないと思ったら…
娘着飾ってやがったのか。
…、おい…
真っ赤な口紅はやりすぎだと思うぞ…、アタシは。
「では。」
執事さんが、椅子をおき、メイドが足おきを置く。
まずは、長女から座る。
「あたしなら入るわよっ!フフッ」
と言って、ガラスの靴に足を入れる。
「…ん?つ、爪先きっつぅー!」
「じゃあ、違いますね。
次の方。」
「フフッ、おねぇさまダサッ」
「なんですってー!?」
あぁ、女ってうるせぇな…
黙れよ少しは…
「…かかとはいんない」
「何よ、貴女だって入らないじゃない!嘲笑」
「あぁー、もう、うるせぇよ…」
アタシはつい口にだして不満を言ってしまった。
でも聞こえてないようだ。
まぁいいか。
執事もメイドも、椅子と足置きを片付け始める。
アタシも、掃除の続きをしようと、後ろを向く。
「お前もはいてみろ」
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