今、の人たちは…
殺された…?
カタカタ震えだす全身を止められなくて。
しゃがみこみ自分に暗示をかけた。
落ち着け、落ち着け、大丈夫、だいじょ「アリス?」
「やっと…来てくれた…」
前方から聞こえた声に体を震わせた。
ゆっくり顔を上げると、右頬から左脇にまで繋がる鮮血の跡。
「…!!!」
月明かりをバックに、妖しく笑う彼女。
それは、昔から愛されてきたお伽噺の
かぐや、姫…!
赤い目が、私を射抜こうとしていた。
「ずっと…ずーっと、まってたのよ?
アリス…
帰ってきてくれてよかった…」
彼女は私を優しく抱きしめた。
血が服や顔について、私は体をこわばらせていた。
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