それからふたりで黙々とラーメンを平らげ、勘定を済ませて店をあとにした。
 太陽が真上を通り過ぎたあとの外は茹だるような暑さだった。空調が効いていた店内に比べると天と地の差がある。
「あっつー……夏なんて早く終わればいいのに」
「夏は嫌いですか?」
「ミー子は好きなの?」
「好き……はい、好きなんだと思います」
 ラーメンの熱気にはしっかり汗を浮かべていたミー子だが、直射日光の暑さにはまるで動じる様子がない。
 ふわっと広がる白のワンピースが涼やかだ。
 ミー子のように爽やかにはなりきれない俺は、10分かけてアパートに戻ることよりも5分かけてこの先にあるコンビニに向かうことに決めた。
 雲ひとつない空の下、アスファルトが太陽の光を反射して上からも下からも熱気が襲ってくる。
 昼食を終えたのであろう数人の小学生が、大騒ぎをしながらすぐ側を駆け抜けて行く。いやに浮かれているのは夏休みが近いせいだろうか。
 途中通りかかった公園では、セミがけたたましい声をあげて鳴いていた。ブランコの下に立ち上がる陽炎を眺めながら、少しばかり意地悪な質問を投げ掛けてみる。
「ミー子はセミなんでしょ? ああいうふうに鳴いたりしないの?」