「俺のこと、
かわいそうだとか苦しいとか。
哀しいとか寂しいとか。
・・…同情してますか?
俺に。
だとしたら。
やめてください。」


「え?」


「別に俺は苦しくもかわいそうだとも思ってない。
いずれ、俺は自分自身で体も心もコントロールできなくなる。
そして、少しずつ。
まえ、味わったように忘れていく。
忘れるのってつらくて悲しい。
確かに、そう思う。
大事なのは忘れた後だって。」