「えー
 オレはすぐ社会人何年かしてる人だってわかったけどねー」


と店長が奥から話に加わった。


「さすが店長さん。イケメンは違いますね!」


あたしも調子よくなってきて口が軽くなる。


「いや俺 店の看板ボーイだから。」


言うねぇ。
まぁそうだろうよイケメン荻くん。


そんな他愛ない会話をして、
結局あたしが店を出たのは、10時をすぎた頃だった。




帰りも緑の小道を通り、丘を下る。

家についた頃
自分がコーヒーの香りがする事に
なんだか安心してしまった。


明日の朝、また行こう。


今度はちゃんと今日の分のお金を持って。


そう思いながらベットに横たわると
いつのまにか二度寝をしていた。


そうして、ニート一日目はすぐに終わってしまった。