一人で、家にいると、

どうしても龍司のことを
思い出してしまう。



離れてしまうと、



どうしてこんなに思い出は美化されてしまうんだろう。



龍司のいやなところさえ、愛しく思い出されてしまう。



異常なまでの嫉妬や、
行動も

龍司なりの愛の形だと


勝手に思っていた。





夢とか、希望とか、

目標なんて、ないけど、

生活するためのお金がいる。

そのためには仕事がいる。


雇ってもらえなければ、
稼げない。


ただ、お金のために、
仕事が必要だ。






その日からあたしは、

夜の仕事に戻ることを決めた。