ある日、龍司の家に帰ると、部屋に一人のおばあさんがいた。



『勝手に部屋に入ってんなよ』



『あ…ごめんね…すぐにでてくから…』



おばあさんは逃げるように部屋を出ていく。



『あの人、誰?』



『俺の母ちゃん。』



お母さん??



どうみても80歳くらいだ。


龍司以外に、ここに人が住んでいたことさえ

そのときまで全然気付かなかった。