その日は仕事が終わると、珍しくまっすぐ家に向かっていた。



飲みすぎたせいで足元がふらついている。



ポストに無理矢理押し込んである、溜まった郵便物を取り出そうとしたそのとき、





―――グイッ!!



強く腕をつかまれた。



ぎょっとしてふりむくと、






怖い顔をした龍司が立っていた。