真由美が帰らなくなって、すでに一週間が経っていた。



あたしは、一人で、キャバクラのバイトに行きはじめた。



真由美を探しながら。



携帯も何もかも置いたまま、真由美は出ていってしまったので、連絡はとれなかった。



ある日、毎日のように、着信が来ていた真由美の携帯が、突然ぷっつりと鳴らなくなった。



真由美の番号にかけてみる。



『おかけになった電話番号は、現在使われておりません…』



アナウンスが流れた。



(真由美は実家に帰ったのかもしれない)

ふと、思った。



あたしは、一人でいたくなかった。



毎日のように出勤し、
飲んで騒いでバカ騒ぎをする。



そのときは何も考えないでいられるから。



真由美との生活と、たいして変わらない。



一緒にいる仲間が変わっただけ。



ただただ、繰り返される毎日。



そうすることで、孤独に押しつぶされそうになる自分を、

保っていた。