真由美はどこにいるんだろう。



電話をしてみても、真由美は出ない。



きっとあたしがまだ、親といっしょにいると思っているんだろう。



真由美といっしょによく行く場所を探してみたけど、見当たらなかった。



一旦、家に戻って、真由美からの連絡を待つことにした。



家で真由美を待つ間、
忌まわしい記憶が次々と蘇り、何度も頭を振り払った。



一人ではいられない、



いたくなかった。



結局、真由美からの連絡があったのは、明け方だった。



『親はもういないから、早く帰っておいで』



あたしは真由美が帰ってくるまで一睡もできなかった。



『ごめんねぇ、心配かけちゃって』



真由美は照れ臭そうに帰ってきた。



あたしが口に出す前に、

『親の話はしたくない。』
それだけきっぱりと言うと真由美は

『のどかわいたぁー』

いつものように、ビールを一気飲みした。



いつもの真由美だ。



くすっと笑って二人一緒に眠りについた。



いつもの空間が戻ってきた。



このままがいい。。



一人はヤダ…