「ふ~ん。 ここが希愛の
部屋か。」
「先生、恥ずかしいのであまり
じろじろ見ないでくださいね。」
「本当、お子様だよな。」
「先生??」
『ガチャ』
ちょっちょっと先生!!
なんで、カギ閉めるの?
「あんなぁ、よく聞けよ。
この結婚は合併の条件のひとつ
な訳。 合併した以上共同経営者
な訳で、後々は俺らが継ぐわけ。
ここまでわかるか?」
「はぃ。」
「で、俺が帰国したのは、
希愛と結婚してこの学園を
継ぐためなんだよね。 」
「先生はこの学園が継げたら
いいんですよね。わたし、辞退
しますから先生が継いでください。
そうしたら結婚しなくても
いいんですよね。」
「俺がほしいのは希愛だ。
学園じゃねぇよ。
さっきも言っただろう。
希愛をずっと見てきたって。」
「先生・・・。」
「気付かなかったか? 俺が
希愛を見てる事に。
何度か目あったと思ったん
だけどな。 」
「そんなのわかりません。」



