亜李沙と櫂遣十は、英語教室の同級生だった。

亜李沙は、初めこそ櫂遣十を嫌っていたものの、だんだん好きになっていったらしい。


だけど、中学受験を控えていた亜李沙はずっと告白が出来なかった。

受験を終えてから告白しようと決意したのに、受験の為に休んでいた1ヶ月の間に遣十って人は辞めていた………

その事を打ち明けてくれた亜李沙の瞳は暗く影っていた。

だけど、一つだけ光はあった。

私達の三原小学校と櫂遣十の笹橋小学校は隣の小学校で、三原小と笹橋小の公立組は、だいたいが三原中学に行くこと。


私は勿論三原中学だし、亜李沙が聞いたのによると、櫂遣十も三原中学に行くらしい。


だから、私は亜李沙のラブレターを櫂遣十に渡すということになったのだ。

「お願いね!!」

そう念を押して亜李沙は帰っていった。


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