宛て名のないX'mas

「そうだ、裕美ちゃん。どうだった?願い事は叶った?」

「え?あー、あれは…」


その時、ガラっと戸が開いた。


「ちわーす、宅配でーす!へ、へーくしょん!」

「ご苦労様!あら、亮太くんも風邪?」

「も、って?」


敏子は、きょとんとする亮太と裕美を見て、「あ〜ねぇ」と頷いてニヤけた。


亮太は昨日裕美があげた白いマフラーを巻いていた。

裕美はそれに気がつくと、顔をカッカッカーと赤くして、慌てて駆け寄った。


「何でこれしてきてんのよ!」

「んあ?いいじゃん、気に入ってんだから」

「恥ずかしいから取ってよ!ていうか、もう返してそれ!」

「絶対やだ!」



笑って舌を出して逃げる亮太を、裕美は顔を赤くして追いかける。

敏子と森田はそれを見て笑い、お互いを見合って、また笑った。




― クリスマスは、特別な日。

サンタさんがくれる、とっておきの二日間。


ロマンチックじゃなくても、きっと誰かの大切さに気がつくはず。



一番大好きな人と、次の年も次の年も、ずっとずっと一緒に ―





FIN*゜