背伸びをして、必死に
柊雨に抱きつく凪子の姿に
繭子は涙が溢れる。

「ただいま」

そう言って柊雨は

凪子の背中に

腕をまわして

キツく抱きしめる。

二人の時間は止まる・・・

「なぎ

 もう一度、俺の名前

 呼んで?」

「しゅうちゃん」

『シュウさん』が

『しゅうちゃん』に変わる。

柊雨に、きつく
抱きしめられて幸せな凪子