輝くネオンの中を
走りぬける車。
  
何も話さず、窓の外の風景
を見つめる彼女がポツリと
呟く。
  
「今夜は
 しゅうちゃんとずっと
 一緒に居たい」
  
精一杯の、なぎちゃんの声
を聞いた俺は車を走らせて
自分の部屋へ向かう。
  
部屋に招待された彼女は
いつも以上に
はしゃいでいた。

「シックで
 素敵な部屋ですね?」

俺の方を見ないようにして
俺から離れるように
部屋を見てまわる
彼女を愛おしく思う。

彼女をそっと
優しく抱きしめた。

彼女の腕はとても細くて
俺の力で折れてしまいそうだ。

彼女の頬に手をあて
口づけを交わす。