「柊雨さん?

 あの人はシュウさんなの
  
 頭が痛い 頭が・・・」
 
「なぎちゃん

 なぎちゃん・・・」

意識をなくして、倒れたまま
凪子は眠っている。
  
その傍で心配そうに見つめる
柊雨。
  
柊雨に付き添う司。

凪子の脈数などを測っている
紫季。
  
病室の外には
繭子と利奈がいる。
  
繭子は利奈に、凪子が記憶障害に
なってしまった事を話していた。
  
繭子自身もその事を誰にも
言えないで、一人
胸に抱え込んでいたことを
知った利奈は繭子の肩を
抱きしめる。

「大丈夫だよ

 なっちゃんの記憶は
 必ず戻る」