「人を好きになるという事は
 そういうことです
   
 それでいいのだと思います
   
 だから、なぎも自分の
 本当の気持ちに
 素直になっていい

 退院したら、彼女の全部を
 受け止めて、一緒に
 暮らしてあげてください」

柊雨の、その言葉に驚き
席に戻る繭子は真剣な眼差しで
問う。

「そんなの駄目だよ
 しゅうちゃん
 本当にいいの?」

「彼と一緒に暮らす事を
 なぎは、望んでいるんだ」

「一緒に暮らすって・・・
 もし、先生との生活を
 送っている中で
 
 しゅうちゃんの事を
 なっちゃんが思い出したら
 
 あの子は
 どうなるんですか?」