テレビも雑誌も、



來斗の特集ばかりだね。



意識しなくても、毎日、目にしてしまう。



あたしの記憶の中の來斗は、あの頃のままなのに。



來斗から東京へ行くと聞いたあの日、



泣いてでも必死に引き止めていたなら、



こんな風に悲しい想いしなくてもすんだのかな。



夢を追いかける來斗を応援したいって、



あの時は心から、そう思っていたんだよ。