「ここは、どこだろう。」 
 
周囲を360度、グルリと見回してみて、彼が最初に感じた事は、それなのであった。
 
 
何と表現していいのだろうか、とにもかくにも、例えようも無い違和感と異質な空気感だけは、ここが夢か幻で、現実では無いだろうと感じさせた。
 
 
これが現実である訳が無いと思い込みたいだけかも知れないが・・・。
 
 
「俺は、どこにいるのだろうか?」
 
 
彼は、今、立っている地面を穴が空きそうな程に、まじまじと見つめてみた。