好きすぎた、たぶん。



「だけど恋愛しちゃいけないとは俺は思わない。好きな女すら作るなって言われてる訳じゃない。芸能人のお前といて幸せにならないとか、そういうのはお前が決めることじゃないと思うし、それに大切に出来ないかどうかは、お前の気持ち次第だよ。会いたいって言われてすぐにかけつけることだけが大切にしてるってことじゃないだろ。」


「・・・・・・」


「どれだけ想ってるかだよ。」



23、24の男が何2人で恋愛話してんだよって傍から見たらたぶん思うだろうけど、潤の言う言葉の1つ1つがどんどん突き刺さった。



痛いほどに。



「お前が悩んじまうのもわかる。俺がお前だったらきっと同じように悩んでたと思う。でもさ、それは全部お前だけが決めることじゃない。相手がそういうお前も見て、どう思うかだよ。だって今まで生きてきた過去も、この世界に生きてる今も、全部ひっくるめて可威なんじゃん。」


「・・・・・・」


「もしそのお前を全部わかって、それでもお前を好きだって言ってくれたら、一緒にいていいと思う。もちろんその分お前もその子を大事にしなきゃいけないけど、でもそれでも好きだって言ってくれたら、嫌でも大事にすると思うよ?」


「・・・・・・そうだな・・・」


「まず会うのをやめようじゃなくてさ、せっかくお前が好きになれたんだから、その気持ちに正直にいてみろよ。ぶつけてみろよ。」


「・・・・・・」


「そりゃ夏実は何て言うかわかんない。会社の人間だからな。でも何かあったら俺が庇ってやるからよ。」


「・・・ありがとう。」



潤にはどれだけ背中を押されるんだろう。



どれだけ潤の言葉に今まで救われてきたんだろう。



京子さんもそうだけど、俺は誰よりも潤に感謝すべきなんだろうな。



俺が今ここに生きてるのは、京子さんのおかげだと本当に思ってる。



でもその前に潤がいつも隣にいてくれたから、俺は生きてる。