わかっていなかったことはない。
完全にわかってたってわけでもないけど。
詩織ちゃんが俺のこと好きなんだなとは思うことも会ったけど、でもファンとしてなのか、普通に1人の女としてなのか微妙で、あんまり考えたことも正直なかった。
詩織ちゃんが俺のことどう思ってるかっていうよりも、最近は自分のことで精一杯っつーか。
自分で自分が信じられなくて、テンパってたとこもあったし。
「・・・ごめんなさい・・・急にこんなこと言って・・・」
「・・・ううん。」
嬉しいとは思った。
詩織ちゃんに好きだと言ってもらえて。
ファンとしてじゃなくて、1人の女として、芸能人じゃなく1人の男として俺を好きだと思ってくれて。
嬉しいとは、単純に思った。
・・・でも・・・俺は単純には行動できない。
行動できる立場じゃない。
行動できる人間じゃない。
さっきの煙草を吸い終えてしまって、また箱から1本取り出した。
・・・マジ不健康。
最近量多すぎ。

