好きすぎた、たぶん。



この後も一通りの流れを聞いたりしてたけど、詩織ちゃんは2年生だし、3年の子がいるから、その子達と話すことの方が多かった。



っつーか正直詩織ちゃん自体との絡みはゼロだった。



まぁいいんだけど、それで。



夏実が何考えてこれ受けたかは知らないけど、俺の中ではとりあえず何事もなく終わりたい。



この学校では2日間くらい文化祭をやってるらしく、1日目はよくあるクラスで店やったり、みたいな感じ。



んで2日目は体育館が主で、ステージでクラスで何か発表したり、軽音部がバンドやったり、そんな感じらしい。



今日はその2日目で、みんなのステージが終わった最後にいきなり出るんだって。



俺らが学校に着いた時点で、もう体育館では生徒達がやってるから、そんなに待ち時間もなく。



一回ステージの幕が下りて、校長が最後の挨拶みたいな正直どうでもいいことを話してる内に、俺らがスタンバイ。



一応みんな俺らが来るって知らないんだって。



・・・なんかワクワク。



「それでは最後に、サプライズゲストに来ていただきました。」



校長が始まる合図となる一言目を発した。



この言葉を聞いた瞬間に、一気に幕の向こう側の体育館がざわめく。