「うちにある服着てく?」
「ううん、いいよ。今日はこれで。」
服を着て財布と携帯と煙草をポケットにつっこんで、キャップを被ってグラサンをする。
いつも思う。
キャップにグラサンって。
どんだけ顔隠すんだよ。
逆に怪しくね?
って思うけど、そうしなくてはいられなくなった。
手荷物はないから、京子さんからもらった紙袋1つを持って、靴を履く。
「また連絡するから。」
「うん。」
「そんな寂しそうな顔すんなよ。」
「してないよ。そこら辺の若い子とは違うの。30女をからかわないでって言ったでしょ?」
「そう?俺といると、京子さん年上に見えないからさ。」
「・・・・・・」
「じゃあね。またすぐ来るようにするから。」
「うん。」
最後に軽くキスをして、京子さんのマンションを出た。

