「前にさ、俺がいろんな仕事してると嬉しいっつったじゃん。」
「あ、はい。」
「・・・モデルでも嬉しい?」
「え?」
「ブランドのイメージモデルでも、ファンの人は嬉しいのかな。」
「え?モデルですか!?すごーい!!嬉しいですよ!!当たり前じゃないですか!!」
「ハハ、当たり前か。」
「イメージモデルのお仕事するんですか?」
「まだ決定じゃないよ?そういうオファーが来てて、悩んでるんだ。」
「歌の仕事じゃないからですか?」
「うーん・・・それはもう、こないだ詩織ちゃんにも話聞いてもらったし、そこまでひっかかってはないんだけど・・・」
詩織ちゃんは、皿を洗いながら話す俺の顔を心配そうな顔で覗き込んで話を聞いていた。

