好きすぎた、たぶん。



「人が聴くか聴かないかって、今は流行りもあるし、ビジュアルも関係すると思う。何かの主題歌だったりさ。」


「・・・うん。」


「でもどんな時代でも共通して、人気がある人って、やっぱり頑張ってる人よ。」



・・・頑張ってる人。



京子さんが言ったその言葉が、異様にズシンと心にきた。



「可威が頑張ってないとは言わない。でも、頑張らなきゃ何を歌っても、人の心には響かないんじゃない?」


「・・・そう・・・だね・・・」


「何が言いたいかっていうと、ここから踏ん張って頑張れば、きっとまた1位取ることも出来ると思う。」


「・・・うん。」


「そして逆を言えば、あたしはもう可威と知り合ってだいぶ経つけど、7つも上のあたしから見ても、可威は頑張って生きてきたと思う。だから、きっと大丈夫。ね?」


「・・・うん。ありがとう。」