この部屋の隅にある小さいソファー。
俺らの頃からずっとあって、その頃からボロかった。
俺達がこの部屋を部室で使わせてもらう前も、ここは物置きみたいなもんで、自分達で掃除して使える状態にして部室にした。
いつからあるのかその頃からソファーがあって、俺らは勝手にこのソファーを使って寝てたりしてた。
破れてるとこはガムテープを貼っつけて。
「お前、ここによく女連れ込んでたもんなぁ。」
「連れ込んでねぇよ。」
「嘘つけって。俺よく和樹に言われたぜ?“潤くん、また可威くんが女の子と部室にいるよー”って。」
「はいはい。」
「俺ら練習する時も、授業サボる時も、なんかずーっとここにいたもんな。」
「だな。」

