「・・・あ・・・」
「ん?」
前から2番目の窓側の席をたまたま見ると、その机は俺が高校時代使っていたものだった。
「あ、お前が使ってたのじゃん!!」
「うん。残ってんだな。」
「だな。」
その机の左端に、間違いなく俺が彫った“NUTS”の文字があった。
「ここで出来たんだもんな、NUTSは。」
「そうだな。」
この後教室を出て、1つ上の階に移動した。
「あ、もうねぇんだ。」
俺らが使ってた部室。
高校時代、俺と潤と健吾と和樹はこの学校に通ってて、4人で軽音部に入ってた。
入ってたっつっても、俺らしか部員いなかったけどさ。

