「ちょっと入ろうぜ。」
「は?無理だろ。」
「平気だって。土曜だぜ?学校休みっしょ。」
「そうかもしんねぇけど。」
「卒業生なんだし、行けるって。」
潤の言った通り確かに学校は休み、生徒は1人もいなく、教員が数名と警備員がいるだけだった。
卒業生だと言うことを伝えたら、案外簡単に入れてくれた。
たぶん1回驚いたような顔したから、俺らのこと気付いたからなのかもしれないけど。
「変わってねぇなぁ。」
「だな。」
「懐かしいー。」
俺らが使ってた教室は、掲示物だったり変わるものは変わるけど、使ってた机や椅子だったり、置いてあるものは俺らが通ってた頃と何も変わらなかった。

