好きすぎた、たぶん。



「え、なんで。」


「もうしばらく帰ってなかったからな。」


「そうだけど、お前も俺も家族ここから引っ越したじゃん。」


「まぁそう言っちゃそうだけど、でも例え実家がここじゃなくても、生まれ育ったのはここだろ?」


「・・・まぁ・・・」


「乗れ。車。」


「は?」


「行きてぇとこあんだよ、俺。」



そう言った潤は俺をまた助手席に乗せて、車をどこかへ向かって発進させた。



1時間経ったか経たないかくらいで着いた場所は、俺らが通ってた高校だった。



「懐かしいなぁ。」


「だな。」