「俺に拾ってもらっても散歩とかしてあげられる時間ないから、他の人に拾ってもらった方がいいのかもしれないけどね。」
「そんなことないですよ。可威さんが帰ってきて、こんなに喜んでるんですもん。」
「だといいけど。でも名前もまだ決めてないんだよね。詩織ちゃんなんか決めていいよ。」
「え、私がですか?」
「うん。何かいい名前思い浮かばなくてさ。」
「うーん・・・じゃあ、一緒に考えましょうよ。」
詩織ちゃんが犬を撫でながら、一生懸命考えてくれてた。
「飯どうしようか。」
「あ、私作ります。」
「え、悪くない?こないだも今日も。」
「全然大丈夫です。」
「材料なくない?」
「こないだ買ったの、全部使い切ってないので。大したものは出来ないですけど。」
「全然いいよ、ありがとう。」
詩織ちゃんはそう言ってキッチンに向かった。

