詩織ちゃんが何で今日俺に会いたいと言ってきたのか、さっきの言葉の感じで違うかもしれないけど、少し予想できた。
でも俺はその話をしたくなくて、すぐに話を逸らしてしまった。
「どうぞ。」
「・・・おじゃまします。」
詩織ちゃんを家に入れてリビングに通した。
「ワンッ!!」
俺の帰りを待ちわびてたのか、リビングのドアを開けた瞬間、尻尾を振って寄ってきた。
「え?」
「あぁ、詩織ちゃん初めてだよね。犬飼い始めたんだ。」
「かわいいー。」
「拾ったんだ。捨てられててさ。」
「そうなんですか・・・可哀想・・・」

