「可威は。自分でどっちだ?」 「・・・2曲目かな。」 「そうか。」 初めて出した自分の曲が当たったから調子に乗ってると思われるかもしれない。 だけど、本心だった。 もし“MOON”が当たってなくても、俺はこう答えたと思う。 「じゃあ2曲目の方でいくか。」 「へ?」 レコード会社側の意外な結論に、思わず変な声が出た。 「ん?何?」 「あ、いや。いいんですか?」 「あぁ、皆2曲目がいいっつってんだ。俺らもそう思うよ。」 「・・・・・・ありがとうござまいます。」