「涼、おかえり」 「ん」 俺の機嫌が悪いのは一目瞭然。 「なんかあった?」 「ん」 俺の馬鹿みたいな嫉妬。 優衣はモデルだろ? 愛想笑いしなくちゃならない時もある。 それは同業者の俺がわかってやらなきゃいけないこと。 でも、気持ちが大きい分だけ不安で... 気持ちは我慢なんてものをしらない。 16歳。 あの頃、何も知らない純粋な子どもは... ただ必死に恋をしていた。