ありきたりな理由なんだ。
逃げてる...?
そうかもね。
でも言えないよ。



涼を困らせたくない。
涼の涙なんか絶対みたくない。




「優衣、無理して言わなくてもいいからな」
ほら、わかってる。
もうやだ...。
いつまであたし、幼なじみ??



あたしいつになったら言える??
「涼、ありがと」
「ははっ、いえいえ♪」



涼、大好きだよ。
涼、伝えたいよ。



今は無理だけど...
いつか必ず伝えるよ??




「優衣、今日は何か変だね」
なんて呟く涼。
わかってるんだ...。
あたしがやきもちやいてたって...
彼女でもないのにやきもちやくあたしを笑って許してくれるの??



涼は悪くないのに、謝ってくれるの?
いやにならないの?
「涼、ばか」
「ははっ、ひどいな」
力なく笑う涼。



違うよ、涼。
あたしバカって言ったんじゃないの。
ありがとうって言ったの...。