幼なじみ



「涼、いいぞ」
俺はいろんな顔をカメラに向ける。
「ストップ」
静かだった現場に蓮さんの声が響いた。
「涼、そんなんでいいと思ってんのか?もっと色気出せ」
「はい...」



蓮さんはほんとに厳しかった。
でも蓮さんの言うとおりにやったらみんなに褒められた。
「ありがとうございました」
「お前は新人だけどそこらへんのチャラいやつより全然いい。」
「はい」
「期待してっぞ」



蓮さんは笑顔で帰って行った。
仕事にはほんとに厳しいけどとても優しくてカッコいい人なんだ。




俺はやっと7本の撮影を終えた。
ベットに入ったのは2時。
あ、でも明日も9時から撮影か...。
結構きついけどやるしかない!!



俺は優衣にメールの返信をして寝た。





次の日、朝優衣からメールがきていた。
[涼、帰りおそすぎ!調節ぐらいしたらどうなの?体こさないでよ。]
結局俺がこんなに頑張っても心配をかけただけか...。
プルルルル...
「優衣??もしもしー」
『あ、涼、起きてた?』
「うん。」今日も仕事だから」



優衣はまだ働くのかって怒ってたけど俺には今仕事が必要だ。
『仕事してる涼が好きだよ。でも、無理はしないで』
優衣は仕事をする俺が好きだと言ってた。
生き生きしてる人がタイプ...。
俺は今生き生きしているのだろうか??