そして今は、俺の家。
「涼、優衣。ひさしぶりだな」
卒業式ぶりに会う翔は少し大人っぽくなっていた。
「翔、学校どうだった?」
「んー。男ばっかだな」
「そうなんだー」
当たり前の返に、なぜか納得している優衣。
「男子校なんだから当たり前でしょ‼」
いつも通り、千夏が突っ込む。
「やっぱり?」
「あ、そっかー!」
この二人は相かわらず天然だ。
翔はおじさんの会社を継ぐために、経済学とやらを学ぶらしい。
私立に進んだ翔。
「勉強できるの?」
千夏が厳しい突っ込みを入れる。
「千夏よりはな」
意地悪なセリフにも、二人の愛が満ち溢れてる。
優しい笑顔に、千夏は何も云えないらしい。
「プリクラとりにいこっか」
翔の提案で、俺らは着替えを始める。
翔だけ制服が違うのは切ないから...
翔は俺の服を着た。
千夏は優衣の服。

