「いっっ...」
ぽたぽたと便器に流れ落ちる真っ赤な液体。
「あたし...何してんの?」
涙がこぼれた。
あたしは、いつの間にかカッターをポケットにいれていたみたい。
そのカッターを手首にあて...
思いっきりひいた。






俗に言うリストカットだ。
よくやったよあたし。
「こんな勇気あるんだ...」
血が止まるまでここにいよう。






6時間目。あたしのだいきらいな英語。
「yui?areyouhappy?」
「え?」
「アーユーハッピー?」
武田先生が力をこめて繰り返す。
「あたし...は。」
言っていいの?幸せじゃないって...
言っていいの?消えちゃいたいって。
「はぁ...もういいわ。」
呆れた表情の先生。






「優衣?大丈夫?」
「へ?」
「血、ついてるから」
制服についた血。
あたしはあわててうなずく。
これからは気をつけなきゃ...。