意を決してお風呂から上がった。
急いでバスロープを着て椅子に座る。
鼻をティッシュで押さえてもすぐに血だらけになってしまう。
何で止まらないの?
「んー...優衣?」
「は、はぃっ!」
急いで立ち上がったらまた眼まい。
もう!何なのこれ?
「どうした!?」
驚く涼。
「お風呂つかりすぎてのぼせちゃって...」
「大丈夫か!?」
急いで駆け寄ってくる涼は裸。
「ちょっ!涼?!」
「お前早く座れって!何か飲み物買ってくる!」
「涼!副着てないよ!?」
「わっ!ちょ!おとなしくしとけよ?」
「はぁい」
鼻血ぐらいで大げさだなぁ。
ほんと涼は心配症。
昔からあたしがちょっとけがしたぐらいで大騒ぎ。
そう言えば涼より早く起きたの初めても。
いつもあたしが起こしてもらってたし。
いろんな思い出が頭の中をぐるぐる回る。
「涼...」
涼に好きな人がいるとわかって泣いた日。
リオと涼が付き合って悲しんだ日。
いっぱい泣いた。
でもいっぱい嬉しくて...
いっぱい笑った。
涼をすきになったからこんなにたくさんの気もちを知ったんだよね。

