あれから1週間後。
俺は今優衣とあの診察室にいる。
「やはり白血病でして...そこまで進行はしていませんが若いので進行も早いと思われます。抗がん剤治療が現在は効果的とされていて...我々医者としては入院をお勧めいたします。」






医者の言葉が右から左に流れて行った。
「でもあたし入院は...できるだけ仕事も続けたいです。」
「仕事...ですか...」
「今のあたしには仕事はいきがいなんです。お願いします」
「わかりました。入院を押しつける権利はわたしたちにはありません。通院治療で行きましょう。何かあったらすぐに来てください。」
「ありがとうございます」
俺は何も口に出さなかった。





優衣が決めたんだ、仕事を続けるって。
優衣は望んだんだ、仕事がしたいって。





「涼、あたしがんばるし、絶対なおすから。」
「ん...」
「治ったらまたあたしを彼女にしてね?」
「は?何言ってんだよ」
優衣に目にはうっすらと涙が浮かんでる。






「だって、抗がん剤って...あたしきっと髪とか抜けちゃうし迷惑もかける」
「ばかじゃねーの?俺はどんな優衣でも好きだし、どんな優衣でも受け止める。」
「でも!」
「でもじゃねーよ!俺がそばにいるって言ってんだよ!」
優衣の手を強く握った。
優衣はありがとうって呟いて泣いた。






無理なんてしてほしくなかった。
一人になんかさせてやらねー。
俺は優衣以外いらないし、優衣はいなきゃ生きていけない。





どんな優衣でも受け絵止めて、支える。
俺はそう誓った。