「優衣ートイレいこー」
リオのその言葉の意味はわかってた。
たぶん今日もあたしが涼とお昼をたべたから。




「うん」
あたしは精一杯の笑顔をかえした。
千夏や涼は変な顔をしたけど、あたしはリオについていった。




「あのさ、あんた日本語わかる!?」
「ははっ、わかるからここにいるんじゃん」
また言っちゃった...
こんな性格だから絡まれるんじゃん。
「マジムカつく」
た、たたかれる‼
あたしは反射的に目をとじる。
パッッチーン‼‼




一瞬の出来事だった。
あたしは殴られたのだ。
漫画みたいに王子様が助けてくれるわけもなく...
「あは、ごめーん」
リオは笑いながら去っていった。




一人残されたあたしは、むなしくなって泣いた。
誰もいないトイレで、一人ないた。