ビンタの嵐は執拗に続いた。体育教師は「お前ら、もう学校やめちまえ。」と人の一生を左右するような事を軽々しく口にした。その口車に乗れば、ビンタの嵐は止むことはわかっていたが、へたれの若い私はその言葉に同意しなかった。中退する勇気などなかった。「お前なんか、絶対に大学なんて行けねぇよ。」この一言が若い私の心に火をつけ、若い私を進学へと駆り立てることになった。