「ご、ごめんなさい!」 私は恥ずかしさに耐えきれなくて音楽室を飛び出してしまった。 まさか私がボーカルにスカウトされるなんて… ―――――――――― ―――――――― 『えぇーーー!!!城戸にスカウトされた!?』 キーン! 和香ちゃんの驚いた声が携帯から響く。 「和香ちゃん、声大きいよ」 私は苦笑いした。 今は夜。 私は和香ちゃんに今日あったことを話しているところ。