廊下は、シンッ……と静まる。 「…ねぇ、城戸くん。どうしたの?」 「・・・・」 お願いだから何か言って… どうしていいかわからなくて 顔を下に顔を伏せてしまった。 「・・・・俺、初めて恋美を見たとき、歌を聞いたとき体が固まった」 えっ…? 「すっげー綺麗で、目が逸らせなかった」 城戸くんの言葉にカァァと赤くなる。 「その瞬間、こいつだって思った。 こいつにボーカルしてほしいと思ったんだ」