嫌な予感がする…



「その子っていうのが恋美なの!」



わっ、私!?



「洋介がスカウトするなんて珍しいからな~」


大貴くんは呑気に言った。



「じゃ、じゃあこの楽譜は…」


私は鞄からもらった楽譜を取り出した。



「それ、俺らのバンドの歌」


有吾くんが紙を見ながら教えてくれた。



だから見たことない歌だったんだ。



「目標は10月にある学園祭の野外ステージ。成功すれば来年もやっていいんだって!

ねっ!恋美。BONDのボーカルやってくれないかな?」