「はぁ~。まったく…」と言いながら呆れた歩ちゃんが話し始めた。 「あのね、私達は“BOND”っていうバンドグループなの」 「バンド?」 バンドってライブハウスとかで演奏しているんだよね。 すご~い。 「でも私達のバンドにはボーカルがいなくて困っていたの。 で、ずっと探していたんだけど洋介が『いい奴見つけて楽譜渡してきた』て言ったのよ♪」 ニコニコしながら歩ちゃんは私を見つめる。 「もしかして、それって……」