城戸くんは、悪い人には見えないし。 「…わかった。私は部活があるから一緒に行けないけど、何かあったらいつでも連絡してね!」 和香ちゃんはニコッと笑った。 「ありがとう。和香ちゃん」 私は手を振って屋上に向かった。 それにしても…この楽譜はなんだろう? 大切なものなのかな? 屋上に行くと城戸くんがすでにいた。 「遅れてごめんね」 「いや…。じゃあ行くぞ」 そう言って城戸くんはいきなり手を私の掴んで歩き出した。